Windowsを家でも仕事でも使ってる自分は、日本語入力にMS-IMEを使っている。
しかしこいつ、普通であれば使えば使うほど学習し、変換が「賢く」なるはずなのだが、だんだん馬鹿になっていく。
それも、MS-IMEのバージョンがあがるほどに、変換は重くなり、そしてアホになっていっている気がする。
ずいぶん前だが、マイクロソフト日本法人の元会長が
某MS社員に、「MS IME最近どうなっているのよ?」と先週聞いた答えが...「IME開発の主体が、中国にシフトしまっていて我々も手を出せない......個人的にはATOKに切り替えようと思っている」と言う現役開発系社員の発言に絶句!!!
といってたのを目にした。なるほど、これならバージョンが上がるほどに、アホになっていくのも分かる。
要するに、日本語入力ソフトを主に外国のプログラマが開発している、と。
そんな訳で日本語入力ソフトをATOKに乗り換えようか前々から考えていたのだが、色々懸念があり躊躇していた。
- MS-IMEはWindowsに標準でついており、新バージョンも別途必要となるOffceについているため、「IMEを買うのにお金を払う」ということへの抵抗。
- MS-IMEは新しいバージョンのOSを入れれば、それで動作するIMEが標準でついてくる。別のIMEにすれば、当然新しいOSで動くバージョンを買い直す必要がある。
- 昔使ったことあるが(Win98の頃)、変換などの操作キーがATOK独自で、MS-IMEのキーに慣れすぎた自分は今更新しい操作キーになれるのが大変。
- 家でも会社でも、頻度に使うPCが複数あり、環境をそろえるにはライセンスをいくつも買わないといけない。ATOKとMS-IMEが混在していると、さらに操作は不便に。
そのため、それから先も我慢してMS-IMEを使っていたが、いい加減嫌になってきた。特に、ブログ再開しだして文章打ち出すと、さらに目立つ。
色々調べてみると、自分が懸念している上の内容は多くのMS-IMEユーザが抱いているのか、ATOKもちゃんと対策があった。
月額300円でATOKが利用可能
最新版ATOKが月300円で利用できるサービスをやっている。
- ATOK定額制サービス ATOK for Windows
- http://www.justsystems.com/jp/products/atok_teigaku/
これであれば、バージョンが上がるたび買い直す必要がなくなる。パッケージの価格をみてみると、

- 出版社/メーカー: ジャストシステム
- 発売日: 2009/02/06
- メディア: CD-ROM
- 購入: 2人 クリック: 69回
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http://www.justsystems.com/jp/products/atok/price.html#package01
通常版の定価で8000円、ダウンロード版で6300円である。ダウンロード版と比較すると、月300円ずつ払って2年1ヶ月経てばパッケージ以上の価格となる。しかし、2年も経てばATOKも新バージョンを出すだろうし、その頃はWindows7など新しいOSも出ており、(今のバージョンでも対応しているかもしれないが)快適に利用できるバージョンが出てくるのは間違いない。
そう考えると、2年に1度買い直すのと同じであるが、こちらはいつでも最新版にすることができる。また、「やっぱATOKいいや」と思ったらそこで月額をやめてしまえば、それ以上のお金はかからない。
月300円なら携帯電話の月額制サイト並み。1日十時間以上PCを使っており、そのたびにMS-IMEの変換のアホさ加減にイライラするぐらいなら、決して高い金額ではない。
それに、パッケージ版との違いもない。
Q6:店頭で販売されているATOKと機能的に違いはありますか
A6:基本的な機能、搭載されるコンテンツに違いはありません。
1契約で10台までインストール可*1
FAQを読むと、ATOK定額制サービス1契約で、自分が利用するPCに10台までインストール可能。
Q2:ATOK定額制サービス ATOK for Windowsを導入できるのは、パソコン1台のみですか
A2:ATOK定額制サービス ATOK for Windowsを使用される方がお客様ご自身のみに限られている場合は、同時に使用しないという条件で、お客様のみが使用する他のパソコンに10台までセットアップすることができます。
当然同時利用NGなどの条件はあるが、10台であれば大抵の人は(僕も含め)事足りるだろうし、何より月300円だけでそれが実現できるのがうれしい。
これで、自分が使うPCをすべてATOKにして、日本語入力環境を揃えることができる。
操作キーを簡単にMS-IMEと揃えることができる
- [040853]Windows付属の日本語入力システム(Microsoft IME)に近い設定にする
- http://support.justsystems.com/faq/1032/app/servlet/qadoc?QID=040853
これによると、設定を1カ所変えるだけで、変換などのキーをMS-IMEと同一にすることができる。
通常の使い方であればこれだけで十分MS-IMEと変わらず使用できる。
ただ、後述する体験版を使用して気づいたが、これをやっても「入力→無変換キー」で一発カタカナ変換ができなかった。(MS-IMEではカタカナ変換され、結構重宝している)
これを解決するには、少しだけ追加設定が必要。
「無変換」キーの「入力中」の機能をキーカスタマイズで変更してください。
ATOKのMS-IME設定では「順次カタカナ後変換」になっています。
これを「カタカナ(後)変換」に変更します。
変更後の設定は次のようになります。
これで解決。
ついでに『同じキーを連続して押すと、「っ」が先頭に表示される(www→っっw など)』のを回避する設定もすると便利、だがこればかりは機能を犠牲にする必要があるようなので、MS-IMEと同様に「入力→F9」で回避すれば十分だと思う。
- [041332]同じキーを連続して押すと、「っ」が先頭に表示される
- http://support.justsystems.com/faq/1032/app/servlet/qadoc?QID=041332
これで大きな障害は取り払われた。
体験版があるようなので、早速試すことに。
- 無償試用版ダウンロード|ATOK定額制サービス ATOK for Windows
- http://www.justsystems.com/jp/products/atok_teigaku/download.html
そして使ってみての感想。
- 日本語変換が、予想していたとおり「賢い!」。変なところで文節が切れて誤変換したり、「さっきそれ変換したばかりだろ!」の文字を誤変換したりなどのMS-IMEでの不満が、一気になくなった。
- キー設定をMS-IMEに揃えたことで、変換キーなどの操作性は変わらずに安心。ただ、「入力→無変換」ですぐカタカナになってくれない(MS-IMEではなる)のが不満→これは前述の通り解決した
- 日本語入力開始(半角キー押した後)から最初の文字が打てるまでにタイムラグがあり、半角キー押してからすぐ日本語入力する自分にとっては、最初の何文字かが認識してくれなかった。入力開始後はスムーズな動作と変換をしてくれる。ただ、これはATOKだからと言う訳ではないと思うが・・・(最近のソフトの傾向かな、と。MS-IME2007入れたときも重かったし)
- Googleツールバーとの相性が悪い。Googleツールバーの検索窓に文字を入力すると、Google検索結果からの予測単語リストが表示されるのだが、それがATOKの変換候補リストがかぶってしまい、Googleツールバーの予測文字リストが勝ってしまう。その結果、変換リストが裏に隠れてしまい、変換に苦労した。
ソフトが変われば多少の慣れは当然必要な訳で、これぐらいであれば我慢できる範囲。それよりも、アホな変換から正しい文字を探すといった無駄な時間が短縮され、快適な文字入力できるようになったことは大きい。
ひとまず体験版で30日間みっちり使用してみて、今後契約するか考えてみることに。
*1:ただし契約者のみが使い、同時利用しない前提で