多くの男って道路の話が好きだと思う。
「あそこに行くときどうやって行ってる?俺は国道nから○○のところを曲がって…」「あの交差点工事されてこんな風に変わってたよ」「あそこ混むよね~」などなど、日常会話でも道やルートの話をすることが多いと思う。
先日書いた東九州道の話。
masahiror.hatenadiary.jp
まあこれを思うぐらい自分も元々道の話は好きで、自分が住んでいる北九州を始めとした近隣の道路事情や歴史など、暇な時は工事中や構想中の道路の情報を検索したりWikipediaを読んだり結構楽しんでるものだ。
んで、実現したらこうなるだろうなとか色々妄想するのが好きです。
てなわけで自分が調べたことがあるなかで知っている、構想や計画があるものを雑感や噂レベルで見聞きした話を交えつついくつかあげてみる。
ここに出てくるのは国や県や市がとりあえず検討してみただけのものや、商工会や地元の有志が構想しているだけで基本計画にもなっていないもの、過去に存在したものの復活など、実現性がかなり低いものが多いので、「こんな構想があるんだー」ぐらいに思って下さい。あと、北九州在住の人じゃないとローカルな話題過ぎて通じないかもです。
道路編
枝光~戸畑間の都市高速
北九州には北九州都市高速が走っているが、当初計画ではループが出来る予定だったが「枝光~戸畑間」が未完成のまま工事を中断してしまった。
↑画像の「枝光」と「戸畑」の区間
整備は途中まで進んでいたが、2004年に工事中断。都市高速としての整備はされないことになった。
若いころは、ここができていれば北九州高速にループ区間ができ、ぐるぐる回って運転を楽しめるのになぁと思った頃もあったなぁ。今はそこまでの運転欲は減ったけど、ここさえ通ってればよく移動する小倉~黒崎の移動も早くなるのになとは常日頃思っていた。
高架の都市高速で工事の中断。そのため、作りかけの高架道路は途中でいきなりなくなっている。
工事中の大きな遺物として、10年は放置されている。ここから空に飛べそうな勢い。実際に侵入できたら大事故間違いなし。
昔から聞いてた話では(噂レベルです)、この区間は暴○団などが土地を占拠してて買収ができずに断念しただの、この地域は土地が軟弱すぎて高架橋が作れず断念しただの、地元では色んな話が出ているようです。
- 都市計画道路戸畑枝光線 - Wikipedia
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%BD%E5%B8%82%E8%A8%88%E7%94%BB%E9%81%93%E8%B7%AF%E6%88%B8%E7%95%91%E6%9E%9D%E5%85%89%E7%B7%9A
もう完成しないんだろうなと思っていたら、2010年に市道として建築することが決まり、2014年に事業化。途中までは2018年に開通、残りも2024年までには完成するようです。
最近枝光駅の裏をみたら高架工事のための足場ができてて、工事が進んでるのを感じます。
場所で言うとこの辺。
どういうルートを通るかのか、計画線の画像を見つけれなかったが、衛星写真から見て地肌が出ている部分=工事している部分から推測するに、こんなルートになる思われる。
赤丸が先に貼った高架の切れ目の位置。緑色が工事中なのか道の地肌が見えていたので、多分間違いなくこのルート。この緑色の部分が2018年までに開通するのであろう。
んで黄色の線がおそらく2024年。ここはまだ工事が始まっていないようで、地肌が見える箇所はなかったため完全に推測。とりあえず直線で結んでみたが、このルートにしても海沿いに迂回するにしても、住宅地が密集している地域なので収用や整備に時間がかかる気がする。もしかしたら線路を超え大通りの上に高架を作るのかもしれない。
いずれにしても止まった工事が再び動き出し、出来上がれば黒崎~小倉間のルートが2つできて、ループも出来るようなるので楽しみです。
と思ったら、北九州市の直近の整備道路の資料があったので、こちらが詳しい。
枝光インター付近の完成予定イメージ
直近の整備予定道路
北九州福岡道路・下関北九州道路
あまりに情報がなく名称だけしか聞いたこと無いのだが、調べたら国土交通省のサイトに予定線があった。
調査中区間とのことで・・・遠い未来の話だな。
この図で知ったのだが、小倉と下関を結ぶ「下関北九州道路」という構想もある様子。これができれば、小倉から下関市内への移動も早くなりそう。
その他
道路編をいっぱい書こうと思ったら、思いの外構想見つからなかった(笑)
構想ではなく整備中のもので、個人的には整備中で早く終わらせてもらいたいものとしては以下2点。
- 国道3号線今古賀交差点の立体化
- 遠賀パイパスの有名な、変な渋滞スポット。上り線は交差点の上を高架で通しており渋滞しない。下り線のみ交差点の手前で高架が終わり交差点に突入し、しかも5差路になっているため、下り線は高確率で渋滞に遭遇する。
- 事業化はされているが一般道ということもあり、立体化されるのはいつのことやら・・・
- 岡垣バイパスの4車線化
- 北九州~福岡間を繋ぐ国道3号線は、全線ほぼ2車線以上になっているが、この岡垣バイパス部分だけは長いこと1車線。頻度に通るので見ている感じ、用地買収は終わってて一部区間は今すぐにでも2車線にはできそうだが、新たにトンネルや橋が必要だったりの部分はいまだに工事が始まってる気配さえ無い。
- ここはそんなに頻度に渋滞するわけではないが、気持よく2車線走ってて1車線に合流するのは面倒なので早く開通してもらいたいものだ。
鉄道編
はっきり行って鉄道のほうが夢が多い(笑)
洞海湾横断鉄道
戸畑と若松を結ぶ海底トンネルの鉄道線。
北九州の若松区と八幡・戸畑・小倉は海で分断されいる。
上記地図の通り、もし電車で「小倉~若松」を行こうとすれば、小倉から折尾に向かい、そこから乗り換えて若松へと、非常に遠回りになる。もちろん戸畑~若松は有料の橋とトンネルが通っているため、自家用車やバスでの移動はできるのもの、定時運行され乗り場もわかりやすい「電車」で移動できるのはメリットも大きいものだ。
なので、この区間の海の下を通してしまおう、というのがこの構想。
イメージ図は北九州市のサイトに。
ルートは下記サイトに。
この図の「ピンク色の鉄道線」がそう。
詳細などは下記に。
まあ、とは言え採算性が厳しいようで、実現は難しい様子。
上のサイトと下記等にも書かれているが、「若戸大橋の道路をLRTを走らせる」案が有力な様子。上の図の「赤い線」の部分。
でもLRTは乗り換えが必須だし、シームレスな移動でないのは実現したとしても、どうもパッとしないね・・・
このルートの位置に「新日鉄保有の海底トンネルがすでにある」という噂もあったりして。
実現は厳しいだろうけど、小倉駅から乗り換えなしで若松に最短で電車で行けるようになるのは、北九州市民のまさに「夢」ですね。
こういう構想レベルのものは、「CHAKU WIKI」のサイトのコメントを読むのが面白い。
筑豊電鉄の「北九州~博多」構想
今では黒崎駅前~筑豊直方間で運転されている筑豊電鉄。過去にはここから博多まで延伸する計画があり、実際に国に計画を提出して認可・免許も取得していた。しかし、金額やルートが難所などの理由により途中で頓挫。
- 筑豊電気鉄道線 - Wikipedia
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AD%91%E8%B1%8A%E9%9B%BB%E6%B0%97%E9%89%84%E9%81%93%E7%B7%9A
この路線が開業していたらどうなっていただろうと妄想。
まず、北九州から福岡に鉄道で抜けるルートとして
- 小倉から新幹線
- 鹿児島本線直通
- 筑豊ゆたか線経由
の3つがあるが、これにもう1つルートが含まれることになる。しかし、現状の筑豊電鉄で考えると、駅の間隔は狭いし、電車もあまり大勢は乗れない。電車はこんな感じ。
また、どの駅も3両までしかホームがなく、低い。
これらを考えれば、黒崎~博多は、まあ2時間以上かかるのではないかなと思われる。輸送力も低く、ルート的にも利用者の大幅な増加は見込めない。
うん・・・よほど暇な時以外これで博多行こうとは思わないかな。
採算取れずに真っ先に廃線になりそうだ。
大蔵線の存続
明治時代に小倉~黒崎を山側で結んでいたルート。現在の鹿児島本線小倉~黒崎ルートができたため廃線に。
ルートや現在の遺産に関しては、下記のサイトで詳しく解説されています。
otchee.com
もしこのルートが「大蔵線」として残っていたら、今の生活にどんな影響があったか妄想してみる。
まず、電車では行きにくい八幡東区・戸畑区の南側に行けることで、通勤客が見込め会社が今よりも多くできる。学生が電車で遊びにいけるようなスポットも増え、今よりも発展していたかもしれない。地元にとってこの辺に行くのは、基本マイカー文化の北九州、みんな車だもんね。このルートに鉄道がないので(昔は路面電車があったけど)、仮にも政令指定都市の北九州、どこでも電車で行けるようになってたら箔がつくかなと思ったり。
また、人身事故や信号トラブルで一度どこかが止まると、長いこと遅延になる鹿児島本線。このルートを通ることで遅延や運休を回避したり、そういう場合のソニックの代替ルートになったり、トラブル時のバックアップルートとして活躍していただろう。小倉に電車で通勤する自分にとっても、今日は自腹出して大蔵線経由で帰ってみるかといった気分転換もできたり(笑)
色々夢は広がるが、まあ路面電車も無くなったという事実も考えれば、利用者はどっちみち少なく廃線に向かったんだろうなと推測。
東小倉駅・浜小倉駅の旅客駅化
現存する貨物列車の駅。
東小倉駅は小倉駅と門司駅の間、浜小倉駅は西小倉駅と九州工大前駅の間(ちょうどコロナの位置)に位置する。
普通に電車に乗っていて、この区間やけに広いな・線路がいっぱい並んでるなって場所があると思うが、そこが貨物列車の駅だったりするわけだ。
浜小倉駅に関しては、土地を売ってできたのが商業施設コロナな訳です。
元から貨物列車のこの駅。旅客駅の構想は元々無いのだが、もし旅客駅になったらどうなってたかなと考えてみる。
まず2つの位置について。九州のJR線にしては小倉駅から近すぎる。近いので駅を作るのは・・・と思うが、小倉駅~西小倉駅の近い現状を考えれば、まああってもいいかなと。
東小倉駅。ほぼ住宅地の位置だが、門司と小倉の中間で、どちらにも電車1駅で行けて近いので、家賃も安く人気のスポットになるんじゃないかなと。
浜小倉駅。このあたりは商業施設が並んでいるのだが、アクセスがバスしか無い。また、この区間を走る国道199号線。片側2車線だけど下りは都市高の合流があったり、一度3車線になるけどまた2車線に戻って再び3車線で合流パニックが起きたり、分岐のため1車線は直進・1車線は左折専用になって朝夕渋滞ができたり。この辺のスポットに遊びに行くのには便利ではないだろうか。
つまり、東小倉駅と浜小倉駅を旅客化することで、小倉一体を商業施設と住宅エリアを分断でき、その移動もJRでらくらく移動できて、首都圏並みの便利さを発揮。都市全体として発展しやすくなるのではないかなと妄想する。もちろん「東小倉」「小倉」「西小倉」「浜小倉」の全てが営業するという前提でね。
土地と線路はあるんだから作ろうと思えば作れるんだろうけど、現状ではまあ検討されることさえもないだろうけど(笑)
北九州空港のアクセス鉄道
私個人としては、空港が発展するには鉄道が不可欠と思っている。
飛行機で降り立った見ず知らずの土地。バスはあっても乗り場が多く、目的地に行くバスはどこか探すだけでも一苦労。渋滞で到着が遅れる可能性も高い。また、便数も少なく、数分乗り遅れただけで1時間待ちとか十分ありえる。途中まで行って、そこで乗り換えてリカバリーという手は、乗り換えがわかりやすい電車であれば容易だが、見知らぬ地のバスは難易度が高すぎる。
また、飛行機という時間に厳しく待機時間が多い乗り物。電車と比べると時間が読みにくいバス。渋滞や事故で遅れる可能性が高く、早くに向かって長い時間待ちぼうけとなる。
そういったことから、飛行機に合うのは鉄道だけだと思うし、アクセス鉄道なくして空港は発展しないと思ってる。
で、北九州空港にもアクセス鉄道の声は大きいものの、なかなか実現に至っていない。ルート案としては現状3つ。
- 小倉から直通の在来線を作る
- 小倉から直通の新幹線を作る
- 日豊本線から分岐する
それから、今ではもう誰も語らなくなったが「北九州モノレールを延伸する」を入れると4つとなる。
まず「小倉から直通の在来線を作る」案。
これはこれで、新門司に途中駅を作れば、今まで鉄道がなかった新門司に新しい文化ができる。また、ソニックも「小倉~北九州空港~苅田」というルートにすることで、北九州から特急でさくっと小倉にいけるし、小倉駅で方向転換する運転が無くなって、初めて乗った人が小倉駅でみんなが立ち上がって椅子を回転する様子に戸惑うことも無くなると思う。小倉駅の乗り入れ電車渋滞も解消できるのでは。
建築箇所は多少多いが、上記の点を考えるとアリっちゃありかな。
次に「小倉から直通の新幹線を作る」案。
そもそも東九州全体に「東九州新幹線」という構想があり、東九州道の北九州~宮崎間が開通する今、機運が高まっている。そのルートはまだ決まっていないが、どうせなら北九州空港経由で「小倉~北九州~~~大分」と結べば、大分~福岡、宮崎~北九州のアクセスも大幅に向上し、他にはない「新幹線が途中空港も経由する」ことで他県から空港を利用する予定の人の新幹線利用者も増えると見込める。JR・空港お互いにとってメリットがあると思う。
問題は、新幹線という高規格のものを作ろうとすれば、費用も時間もめっちゃかかるという点。また、小倉駅で分岐する際、どっち側から来た電車が乗り入れるのか・方向転換が必要なのかも考える必要がある。
決定したとしても、時間は掛かりそう。
そして「日豊本線から分岐する」案。
まあ、これが工事期間も短く、途中も工場用地だらけで買収もしやすく、距離も短いので一番実現性あるのかな。
だけど、どこで折り返すのかがネックになりそう。「北九州~下曽根(もしくは朽網)」の区間折り返し運転なら、ローカルな場所で乗り換え必須なのはちょっとなぁ。
「小倉~北九州空港行き」ってのができるなら、朽網から南の地域の現利用者は乗り換え必須になって不便だし、朽網以南直通と北九州空港直通を作れば本数が減るし・・・ダイヤが悩みどころになりそう。
最後に「北九州モノレールを延伸する」案。
これは・・・単に北九州市民の夢ですね(笑)
モノレールが空港直結なのは他の地域でもあるが、北九州空港もモノレールが乗り入れてたらかっこいい。小倉~北九州空港をモノレールで結ぶことで全体として乗客も増えるだろうし、北九州のセールスポイントになりそう。
でも、ルートは山を通さないといけないし、現状の終点~北九州空港の利用者が見込めるとは思えないし、赤字で採算取れないだろうな・・・
そして駅も多いしスピードもそんなに出ないので、北九州空港から小倉駅まで約1時間もかかるとなれば、旅行者への評判は悪そう(笑)
でも夢のある案なので、私的に何兆とか手に入ったら自費で作ってみたいですね。
とまあ、色々妄想してみました。
こういう道路や線路の「もし○○が実現していたら/できていたら」の妄想が好きな人に、ちょっとでも楽しめていただければ。
また、途中にも書いたけど、こういう妄想をするとき「CHAKUWIKI」を読むのは結構面白いのでおすすめです。
- もしあの鉄道路線が開業したら - chakuwiki
- もしあの鉄道路線が開業していたら - chakuwiki
- もしあの国鉄路線が全通していたら/九州 - chakuwiki
- もしあの新幹線が開業していたら - chakuwiki
- 東九州自動車道 - chakuwiki
※「読んでいたらいつの間にか朝になったどうしてくれるんだ!」という苦情は受け付けておりません