マイカーのカーナビには、carrozzeriaのサイバーナビ「AVIC-VH009G」を利用している。
かなり高性能なナビで、ナビ精度もさることながら、ブレインユニットと呼ばれるHDDが搭載されたカートリッジが内蔵しており、簡単に取り外すことができる。
このブレインユニットを「リビングキット」と呼ばれる、自宅に設置しTVと接続して利用する装置に差し込むと、自宅のTVでナビの操作やルートの設定が出来る。さらに、USBでPCに接続でき、MP3が転送できる。このMP3はサイバーナビ上で再生できるので、カーオーディオとして大量の曲を搭載させることが出来るのだ。
と、ここまでは前置き。
このMP3の容量なのだが、AVIC-VH009Gは10GB用意されている。内蔵しているHDD自体の容量は40GBなので、残り30GBは地図などのデータが入っていることになる。
ただ、MP3をどんどん入れていくと、10GBではだんだん足らなくなってくる。何かいい方法はないものかと調べてみると・・・
どうやら、内蔵HDDの交換が出来るようなのだ。当然メーカー保証外の自己責任にはなるが。
それのまとめサイトを発見。
- HDDカーナビのSSD化について探るスレまとめ @wiki - トップページ
- http://www24.atwiki.jp/hddnavi2sdd/
ここの情報を元に挑戦してみる。
まず、上記サイトを読んで知ったのだが、内蔵HDDはHDDロック(ATAパスワード)がかかっているので、そのままではHDDの中身を見ることが出来ず、ディスクコピーは不可とのこと。まずはこれを解除しなければならない。
その方法として、上記サイトでは、
- ケーブルスワップ法
- Repair Station法
- 富士通法
の3つが紹介されていた。
http://www24.atwiki.jp/hddnavi2sdd/pages/21.html
Repair Station法は1回解除するのに$50かかり、ATAパスワードも知ることが出来ない。
富士通法は、該当するHDDの入手が難しそう。コピーに失敗した場合、また1からやり直す可能性もあるのでATAパスワードは解析して知っておきたいところ。富士通法ならパスワードを知ることが出来るのだが、今回は見送り。
という訳で、ケーブルスワップ法を試すことにした。
手順は上記サイトに書かれているとおり。
実施手順
要するに、ATAパスワード解除はサイバーナビに任せ、その状態で、HDDの電源が入ったままPCに繋ぐというもの。一歩間違えば、HDDが壊れること間違いなし。
リスクはあるが、一番楽そうなのでこの方法ですることに。ここで必要になってくるのが、2.5インチHDDのコネクタを3.5インチのコネクタに変換するアダプタ。これを購入。
- 変換アダプタIR-IDEシリーズ
- http://www.ircube.jp/main/product/ide/
まず、ブレインユニットを分解し、HDDを取り外す。代わりに、上記の変換アダプタを差し込む。そして3.5インチ用IDEケーブルを差し込み、ブレインユニットから引き出す。
この先に、さらに3.5インチ→2.5インチ変換コネクタを差し込む。
SANWA SUPPLY TK-AD40N 2.5インチHDDアダプタ
- 出版社/メーカー: サンワサプライ
- 発売日: 2003/12/10
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これの2.5インチ側に、サイバーナビのHDDを取り付ける。
HDDには、常に電源を供給しておく必要があるので、電源が入った状態にあるPC(HDDを認識させたいPCとは別)の4pinコネクタか、4pin電源供給が出来るアダプタを、3.5インチ→2.5インチ変換コネクタの電源供給部分に差し込んでおく。
- 出版社/メーカー: センチュリー
- 発売日: 2006/10/15
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ここまでセッティングしたら、ブレインユニットは蓋を閉じ、リビングキットに差し込む。そして、リビングキットの電源をONと同時に、別電源から供給しているHDDにも電源を入れる。
通常通りリビングキットが動作し、1〜2分してHDDが落ち着いたら、「3.5インチ→2.5インチ変換コネクタ」に刺したIDEケーブルをおもむろに抜く。
そして、デスクトップPCの電源を入れ、BIOSのHDD認識画面が出る直前で、マザーボードのIDEコネクタに「3.5インチ→2.5インチ変換コネクタ」を差し込む。
(ASUSのマザーボードだと、PAUSEキーでBIOSの動作を一旦停止できるのでこれを活用する。再度PAUSEを押すと、BIOSの起動が続く)
無事マザーボードのHDD一覧で認識されたら、ケーブルスワップ法成功。
PCのWindowsを通常通り起動させたら、ドライブが認識された。
(クリックで拡大)
なるほど、サイバーナビのHDDは
- USER:559MB
- NDATA0:24.71GB
- NDATA1:806MB
- MSV:11.21GB
の4つのパーティションに分かれているのか。フォーマットはFAT32で、「MSV」パーティションがMP3が格納される場所という訳ですね。
とりあえず手持ちのパーティションコピーツールで別のHDDにデータをコピーしてみた。そのHDDをブレインユニットにセットして、起動させてみたが、、、「HDDが使用できません」との表示。
うーん、コピーの仕方にクセがありそうな感じ。
しかも、コピー先のHDDも、ブレインユニットに刺したことでATAパスワードがかかってしまった。
ナビのHDDも電源を切ってしまっており、ATAパスワードが再度かかってしまっているので、再度ブレインユニットに差し込んで、PCに認識させた。
パーティションを普通に作成して、Windows上のファイルコピーでも動くということだったので、データだけ取り出してみた。
データを取り出した後、再度ナビのHDDをブレインユニットに戻してリビングキットを起動すると、
「HDDが使用できません」
え、え、どういうこと???
何度電源を入れ直しても、ブレインユニットを開けて接続を再確認しても、「HDDが使用できません」は変わらず。
ナビのHDDに耳を当ててみると、カッコンカッコンやばめな音が・・・どうやらHDDが亡くなられてしまった様子。
あーあ、失敗したなぁ・・・
このままだとカーナビも使えないし、修理に出すしかないか・・・普通に「HDDが壊れてナビが動かなくなった」と言って・・・
調べてみたら、HDD修理は3万円ぐらいするそうだ。「HDD換装で大容量に!」の挑戦は高くついてしまった。
というわけで、ケーブルスワップ法は、故障のリスクが高すぎるので個人的には。オススメできません。
ナビが使えないのは困るので、3万円は痛いが明日にでもサポートに連絡してみるか。