以前、タカラトミーから「ろくろ倶楽部」なる、1万円ぐらいのおもちゃの“ろくろキット”を購入した。
- 出版社/メーカー: タカラトミー
- 発売日: 2006/09/28
- メディア: おもちゃ&ホビー
- 購入: 3人 クリック: 46回
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おもちゃといいながらも、けっこうしっかりした作り。本格的な「実用としての陶器」は作れないけど、「飾り陶器」としては本物と同じような風合いで作ることができる。
これを購入して約3ヶ月、なかなか暇がなく試せなかったが、ようやく実家で時間ができたので作ってみることにした。
詳細な作り方は、もちろん同梱の説明書にも載ってるのだが、Amazonの商品ページにも説明書と同じ詳細手順が載っているので持っていない人は参考に。
パッケージ
まず、中身を確認。
ろくろ本体の他、粘土、うわぐすりと一通りの材料がそろっていた。しっぴきやらヘラやら、必要な道具も結構揃っている。
あと、作り方がフルカラー写真入りで、丁寧に書かれた説明書付き。これがないと多分作るのは難しいだろうな。
粘土の準備
その説明書に従って、まずは粘土の1/3を取り出す。同梱されている粘土で、パッケージ写真ぐらいの大きさの陶器を3つ作ることができる。
空気をよく抜かないと焼くとき割れたりするため、ひたすら押し込む。パンやうどんを作るときと同じような感じで。
10分ぐらい揉んだら、説明書に載ってるように小高い山の形をして、いよいよろくろの上に。
ろくろ作業
水を使うので、回りに新聞紙などを引いて十分対策した後、スイッチON。
手に水を付けたりしながら、形を整えていく。ろくろは速度調整ができないが、成形している手の側面で回転台を強く押すことで遅くできたりするので、あまり問題にはならず。最初は、ろくろと粘土があんまり引っ付いていなかったので、穴を広げようと力を入れすぎると空転していたが、徐々に思うように成形できるようになってきた。
20分ほど回しながら、「親指で横に広げる」「指で挟んで成形する」「指に挟んで高くする」「形を整える」の繰り返し。徐々に慣れてきたが、最初が肝心らしく一度間違えると軌道修正が難しい。湯飲みのような形を目指していたが、だんだん横に広がっていった。なんとか修正して、とりあえず形らしい形にはなった。
これを、弓を使って口を綺麗に加工する。といっても、高さが簡単に固定できる支柱が用意されているので、楽に口をきれいにできた。
そして、しっぴきを使って成形した粘土を切り離す。これも、しっぴきの片方を支柱に固定するため、容易に切ることができた。でも、切る瞬間は「深さ大丈夫かな?」「底に穴開かないかな」と結構心配になったり。
ろくろの片付け
ろくろから切り離した作品はとりあえず平らな台の上に。台は平らだったら何でもいいのだが、めぼしい台や板がなかったので、ろくろ倶楽部の細かい部品が入っていたプラスチックの容器のふたに乗っけた。
さて、実はここでろくろ倶楽部の用事は終了。ここからは乾燥&オーブンでの焼きとなるため、ろくろは不要。なので、このタイミングでろくろを片付ける。
ろくろの片付け方は、説明書に載ってました。
とは言うもの、結構面倒そう。まずは回転台を取り外して水洗い、次に本体をフキンで綺麗に拭いて元の箱に・・・と思ったが、簡単に拭き取れたので意外と楽だった。本体は内部にあまり水が入らないよう、結構しっかりした作り(水に漬けるのはNGだろうけど)。
ただ、時間が経つと土がこびりつくので、片付けは早めに。
1回目の乾燥
作品はさっきの台に乗せたまま、半乾きになるまで放置。
作りたてはちょっと触ると形が変わりそうだが、半乾きになると簡単には変形しないぐらいになった。半乾きのあと、ヘラなどを使って底の角を丸くしていく。
ちなみに、冬の室内で半日〜1日ぐらい放置。ただ自分は、1日後出かけてしまったため、1日半放置してしまった。それでも、角にちょっと水を漬けると簡単に削ることができたので、多少長めに乾かしても問題ないみたい。
2回目の乾燥
半乾きで角を削ったら、2回目の乾燥。今度はカチカチになるまで放置なのだが、面倒な場合はレンジで乾かしてもよいらしい(説明書に記載)。120度のオーブンレンジで20分ほど加熱し、冷えるまで2時間ぐらい放置した。
オーブンレンジは、一人暮らしで使うような安い1万円ぐらいのレンジで十分みたい。もちろん電子レンジだけのやつは不可。
本焼き
乾燥したら、いよいよ本焼き。焼き時間によって色が変わるため(ただし過剰にやると割れてしまう)、130度のオーブンレンジで40分加熱。焼きあがって完成。
完成
うーん、処女作ながらいい出来・・・・まあ自画自賛だけど。でも、こうやって一から作って形あるものが完成すると感動もひとしお。
最初なので形もいびつだが、逆に味があってこれはこれでよい。
このままでも飾り用としてはOKなのだが、水を入れたり食器として使う場合は一工夫が必要。付属の「うわぐすり」と書かれた防水液で全体を塗るとよい。通常、陶器における「うわぐすり」は、焼く前に塗って、上薬の成分や量で色を変えたりできるのだが、この「ろくろ倶楽部」ではあくまで「防水液」。
これは、通常の陶器は1000度以上の窯で焼くのだが、これは130度で焼けるよう、通常とは違う専用の粘土のため。だから、陶器用のうわぐすりはこれには使用出来ない。
でも、ろくろ倶楽部用の「うわぐすり」を塗ると、光沢が出てこれもまたいい感じに。3度塗りぐらいすれば、水にも結構強くなり洗ったりすることも可能。
一緒に購入した「専用絵付けセット」で軽く模様を書いたりもしてみた。
こんな感じで「ろくろ倶楽部」を試してみたのだが、結構面白かった。これがきっかけで、本格的な趣味で陶器作りをはじめる人もいるかもね。
本格的な陶器をする場合、家庭用の窯は30万円ぐらいと親戚に聞いた。やっぱハードルあるなぁ・・・でも1万円でお手軽に楽しめたので、満足。ろくろ倶楽部のろくろ自体は、本格的な陶芸作りでも使用可能とのことなので、そういう人が安くでろくろを手に入れる方法にもなるかも。
- 出版社/メーカー: タカラトミー
- 発売日: 2006/09/28
- メディア: おもちゃ&ホビー
- 購入: 3人 クリック: 46回
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「30万円はちょっと・・・」と思って検索してみたら、同じようにオーブンで本格的な陶器が焼ける「窯元くん」という製品を発見。35000円で自宅で焼けるらしい。興味ある人はドゾー。