先日取り付けたBSアンテナ。
アンテナ線をTVサーバーのPT2に接続して、早速番組の録画をした。
「これで我が家のPT2でBS/CSの録画が出来る・・・」と思い、EDCBを使ってたくさん番組を予約した。
ところが、録画した番組を見てみると、ドロップが多発していた。
ドロップが多発する条件をテストしてみると、
- 1チューナーでの視聴・録画ではほぼ発生しない
- 1チューナーでも、番組によってはちょっとだけドロップが発生する
- 2チューナーで同時に視聴・録画するとドロップばかり発生する
うーん、なぜだ。BSアンテナのレベルが弱いのか?分配がまずかったのか、混合器がまずいのか・・・それとも室内配線の線の減衰が大きいのか。
BSアンテナの分配について調べてみると、一応1つのBSアンテナで6分配程度まではブースター無しで出来るらしいが、うまくいかない。
とりあえず、減衰している可能性を考えて、ラインブースターを購入。
導線による減衰などを考えて、ラインブースターを導入してみた。
日本アンテナ CS・BSラインブースター CSB-C25-SP
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しかし症状は改善せず。
あとはソフトの可能性を考えて、2chで相談してみた。
すると、どうもチューナー共有ソフト「Spinel」の性能の問題らしい。SpinelのReadmeを読んでみると、そのことに触れていた。
[仕様] ・B25Decode機能を有効にすると一部のCSチャンネルが映らないか、音切れする場合がある。 ・B25Decoder.dllのECM処理時間だけパケットの到着が遅れてしまうためです。 ECMありサービスが多いチャンネルで起こり、特に顕著なのはND6(AXN等)です。 ・version 3.0.0.0で若干改善できたと思いますが、通信面からのアプローチでは限界です。 ・現在実装中の独自B25デコーダではECMを非同期処理するためこの問題は解消しますが、 20ECMを超えると総処理時間が2秒を超えてしまうため、さすがにどうにもなりません。
要するに、Spinel側で情報量の多いチャンネル(主にCS)のB-CAS処理をすると、復号処理が間に合わないことがあるらしい。そのため、データが到達できず、受信側のEDCBやTVTestで遅延が発生して、ドロップとなる様子。
2chでは、Spinelで復号するのではなく、BonCasLinkを使って各クライアントでデコードする方法を勧められたので、早速BonCasLinkをTVサーバ、クライアントPCに導入。
- BonCasLink ダウンロード
- http://2sen.dip.jp/dtv/
(本日現在では、「BonCasLink Ver.1.10」を使用)
BonCasLinkは、B-CASカードをネットワーク上で共有出来るソフト。B-CASカードが刺さっていないPCでも、サーバからB-CASカードの情報を取得して、あたかもB-CASカードが刺さっているかのように仮想認識してくれる。
TVサーバ側、クライアントPC側両方でダウンロードして解凍。
TVサーバ側では「BonCasServer.exe」を起動させスタートアップにも登録。
TVTestを使用するクライアントでは「BonCasProxy.exe」を起動させ、IPアドレスをTVサーバのIPアドレスにセット。スタートアップにも登録。
同時に、SpinelでのB25Decoder処理を無効にした。Spinel.iniを編集して、Spinelを再起動。
; B25Decoderの動作を指定します。 ; 0: 無効にします。 ; 1: 有効にします。 EnableB25Decoder = 0
クライアントPC側でTVTestを使用し、リアルタイム視聴する場合、これまではSpinelからB-CASが解除された映像が配信されていたためデコード処理が必要なかったが、BonCasLinkに乗り換えたことでクライアントPC側でもデコード処理する必要が出てきた。
そこで、TVTestの設定画面で「カードリーダ」を「なし(スクランブル解除しない)」から「スマートカードリーダ」に変更。
TVTestでリアルタイム視聴する場合は、「BonCasProxy.exe」が動作している上でTVTestを起動させれば、ネットワーク越しに何の問題もなく視聴することが出来た。CSの2番組同時視聴もドロップ無し。クライアントPCが2台あるが、複数起動してもとりあえず問題なかった。まあ、設定が一手間増えるようになってしまったが・・・
(注:地デジのみの運用であればSpinel側の解除で十分問題ないです)
サーバ側のEDCBは特に設定変更不要。そもそもB-CASが刺さってるマシンだしね。
CS2番組録画を試してみたが、これまでのドロップが嘘のように、全く発生しなくなった。
これで快適にBS/CSの予約録画が出来るようになった。
【追記 2011/3/20】
Spinelのバージョンアップにより、このようなまどろっこしい方法をせずに済むようになりました。
詳しくは、下記エントリを参照してください。
- SpinelバージョンアップでB-CAS処理有無の使い分けが可能に
- http://d.hatena.ne.jp/masahiror/20110320/spinel_verup_drop_clear
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