masahirorの気まま記録簿

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サイバーナビのHDD換装に再挑戦→成功

前回、サイバーナビ「AVIC-VH009G」の音楽容量を広げるべく挑戦した、ナビHDDの換装。

サイバーナビの HDD換装に挑戦
http://d.hatena.ne.jp/masahiror/20090331/cybernavi_hdd_1


前回はHDDが壊れてしまうというオチがついてしまったが、修理から戻ってきたため、無謀にも再度挑戦することに。

サイバーナビHDDの修理
http://d.hatena.ne.jp/masahiror/20090403/cvbernavi_hdd_repair

参考にしたのは下記サイト。

HDDカーナビのSSD化について探るスレまとめ @wiki - トップページ
http://www24.atwiki.jp/hddnavi2sdd/

および、これに関連した2chのスレッド。


前回「ケーブルスワップ法」で、扱いの悪さからHDDをクラッシュさせてしまったので、今回は安全に「富士通法」で挑戦することにした。

古い富士通HDDの入手

富士通法で必要なものは、まずは古い富士通製のHDD。

  • 古い(ATA-5対応)時代の富士通HDDにATAパスワードを書き込ませ、その内容をHDDの管理領域から直接見る方法です。
  • Fujtool(0.4)と、古い富士通HDD(現在MHK, MPGで成功例あり)を用意します。
  • Fujtoolを使うことができるPC:IntelチップがパラレルATAをサポートしているデスクトップが必要です。(最近のICH8以降は、代わりにJMicronやMarvellチップを搭載してパラレルATAポートを積んでいるが、P5EではNGとの報告あり)ノートPCはNGです。

古い富士通HDDは、ATAパスワードを平文で保存しているため、簡単に取り出すことが出来るようです。
ということなので、オークションで「MHK」「MPG」などと検索して、古いHDDを落札した。

富士通の「MHK2060AT」。

ブレインユニットの分解

ブレインユニットに入手した富士通のHDDをセットするため、分解する。
分解には、T6のトルクスドライバーと精密ドライバーの+が必要。

KTC 樹脂柄T型トルクスドライバT6 D1TT6

KTC 樹脂柄T型トルクスドライバT6 D1TT6


まずは両サイドにあるトルクスねじをトルクスドライバーで全て外す。

同時に、フロントパネル・バックパネルが写真のように一部爪でひっかかっているため、プラスチック部分を下に押しながら爪を外す。

サイドパネルを外すと、今度は+ねじが現れるので、これを外す。

2つに分解できるようになるので、開くとHDDが見える(写真のHDDは換装予定のHDD)。

あとはHDDに固定された+ねじを外せば、分解完了。
元に戻すときは逆の手順で。

ちなみに、サイバーナビに元々入っていたHDDは、東芝製の「MK4036GACE」。

車載専用のHDDらしく、耐熱温度はPC用より高く、回転数と消費電力はPC用より低く作られている。


富士通法実践

基本的な手順はまとめサイトの通り。

  • DOS起動ディスクを作成
  • ディスクにfujtoolとHDAT2をコピー
  • HDDを本体(またはリビングキット)に接続し、Passを書き込ませる
  • PCにHDDを接続してDOSディスクで起動
  • fujtoolでMaster,User Pass.のブロックダンプファイル作成
  • ファイルを、Typeコマンドで確認。
  • HDAT2を起動
  • Typeコマンドで確認した文字列でPass解除を試みる

分解したブレインユニットに、入手した富士通HDDを取り付ける。軽く蓋をした後、これをリビングキットに挿入し、電源を入れる。
すると、画面は当然「このHDDは使用できません」となる。

しかしこうすることで、富士通HDDに、サイバーナビ専用のATAパスワードが記録される。これを解析する。


再度富士通HDDを取り出す。
fujtoolを動かすため、Intelチップを積んだ少々古めのPCに、2.5インチ→3.5インチ変換コネクタを使用して、IDEに接続する。
「少々古めのPC」は、最初比較的新しいIntel G31・ICH7のマザーでfujtoolを動かすもHDDを認識しなかったので、眠ってたSocket478マザー(i845D)で試すとHDD認識した。


そして、fujtoolを起動させ、Block12を出力させる。すると、ATAパスワードが丸見えとなった。
(クリックで拡大)
これでサイバーナビ「AVIC-VH009G」のATAパスワードをゲット!

当然ながら、解析したパスワードはモザイクかけてます。また、fujtoolはグレーなソフトなため、検索等で見つけて下さい
ヒント:google:fujtool 0.4 Download


今度はPCにサイバーナビのHDDを接続。
HDAT2を起動させ、マスターパスワードに先ほど解析で得たATAパスワードを入力してUnlockを実行。これで、PCから普通にHDDを覗くことが出来るようになる。

パーティションコピー

ATAパスワードが解除されたサイバーナビのHDDと、コピー先のHDDをPCに接続してPCを起動。ちなみに、コピー先のHDDは160GB。
VH009Gのパーティションは以下のようになっていた。
(クリックで拡大)

  • USER:559MB
  • NDATA0:24.71GB
  • NDATA1:806MB
  • MSV:11.21GB


あとはこれらのパーティションをコピーしてMSV領域を広げるだけ・・・なのだが、うまくいったりいかなかったりしたので、何回かコピー&初期化を繰り返した。
自分が試した限りだと、コピー方法によって動作がおかしくなったりする様子。


<不安定だったパターン>

  • Windows標準のディスク管理でFAT32領域作り(32GBオーバーはバッファローのツールで)、エクスプローラでファイルコピー
  • パーティションマジックで領域作り、エクスプローラでファイルコピー
  • EASEUS Partition Manager でパーティションごとコピー
  • EASEUS Disk CopyでHDD丸ごとコピー

これらは、ブレインユニットに戻してリビングキットで動作確認してみると、動作はするのだが、MP3をMSVで転送している最中にナビが自動的に再起動する症状が何度も発生した。
純正HDDで同じ曲を何度転送しても再起動しないので、ブレインユニットの問題ではないと考えられる。
また、コピーしたHDDでは、サイバーナビ本体に戻してナビ+MSV使用すると、数十分で再起動しルートもクリアされた。


<完全ではないが成功パターン>

  • True Imageの体験版をダウンロードして、Windows上でパーティションコピー。
    • True Imageでリサイズコピーするパターンと、サイズそのままコピーして、パーティションマジックでMSV領域だけリサイズするパターンを実験

この場合は安定動作した。ただ、MSV転送を大量にすると100〜200曲の間で時々再起動かかる。200曲以上一括転送でまったく問題ない場合もある。
先ほどよりは安定しているが、やはり再起動がかかる症状は無くなっていない。

パーティションに関する考察

再起動になるのは、もしかしたらクラスタサイズの関係かもしれない。
ナビ領域(NDATA0)が元々クラスタサイズ64KのFAT32なのだが、どのパーティションツールを使っても作成・変換できなかった。
それか、コピー前にMSV領域を100%に設定してたので、そのからみかもしれない。
PC領域を5%だけでも残しておけばよかった・・・

換装後は、ナビでMSV領域設定をみても、ちゃんと認識されない。
(スライダーの位置が65%くらいに戻っている。動かそうとすると、すぐMSV 0%にスライダーが動いてしまう。使用済み領域の色も出ない)
ここであえてMSV100%に設定しなおしてみると、その後のナビが不安定になったのでいじらないほうがいいかもしれない。

再度コピー挑戦

上記内容を2chに投稿したら、「Acronis Disk Directorならクラスタサイズ64KのFAT32作成可能」とのことだったので、購入した。

Acronis Disk Director Suite 10.0 Vista対応版

Acronis Disk Director Suite 10.0 Vista対応版


これでナビデータとMSVパーティションを64Kにしてみて、再度コピーとMSV転送を実施。

<リビングキットでの転送>
100曲〜200曲程度で再起動かかっていたが、頻度が激減した。ただし、再起動されるときはされてしまう。


いざドライブ!

とりあえず安定動作になったようなので、HDD換装したブレインユニットのねじを締めて、サイバーナビへ挿入。
MSVのリンゲージプレイ+ナビゲーションを使用しながらドライブへ出かけて動作確認。


しかし、残念ながら10分〜30分で再起動がかかった。HDDアクセスが頻度なMSV再生以外(DVD再生など)+ナビゲーションだと安定していた。


検証のため、今回新品で買ってきた160GB(WD)に加え、手持ちの120GB(サムスン)、ちょっと古い40G(日立)と、色んなHDDにコピーして試してみたが、タイミングは違えど再起動が起こるといった現象は同じ。
どうも再起動される原因はHDDの仕様の問題のような気がしてきた。回転数とか、発熱とか。
ある程度熱くなったら再起動かかる仕様なのか、電流が足らないのか・・・純正は車載用だから回転数低くて発熱低いし。

結果発表

今回、サイバーナビのHDD換装にチャレンジしたが、目的の換装は可能だということは判明した。
しかし、残念ながら自分が試したHDDでは、使用中に再起動がかかるといった、不安定な動作になってしまった。


もしかしたら、回転数がなく消費電力・発熱の低いSSDにするか、車載用の80GHDDが手に入れば安定するのかもしれない。
が、ケーブルスワップで一度純正HDD壊してしまい、修理に3万、HDDやソフトなどに約2万、計5万以上を今回の交換作業で払った自分としては、これ以上お金払って、SSDで検証するなんて無理だw


このままではまともにナビが使用できないため、本来の目的である「HDD換装」は諦めることにして、今回はおとなしく純正に戻すことにします・・・



という訳で、うちだけかもしれないけどサイバーナビの009系で「MSV領域確保」目的だけで換装を考えている人は、少なくとも最近のPC用HDDはやめたほうがいいかもしれません。
以上、参考までに。



※一部内容は2chにも投稿したため、同じような文章のレスを見かけたら、それは自分です。