masahirorの気まま記録簿

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ありあわせ部品でPCA-6154専用USBブラケット製作

PCA-6154には、USB用のポートがある。しかし、接続するピンの間隔が、よくあるマザーボードの内蔵USBのピンと違い間隔が狭い。

上の図の「黒い方」のコネクタと思いきや、こっちはRS-232C用の端子。USBはその右にある水色で囲んだ部分。そして、一般的に売られたりマザーボードに付属しているUSBブラケットはこんな感じ。

端子部分拡大。

画像を見る限り、さっきの黒いコネクタにサイズはピッタリである。しかし、前記の通りRS-232C用ポートなので刺したところでUSBは使えない、というかブラケット側に何箇所か穴埋めされてる部分があるので物理的には刺さらないが。
このボードについてるUSBコネクタは、通常のコネクタより一回り小さい。
そこで専用のブラケットを自作することに。一番よいのは、

を部品で買ってきて一から作成。
しかし、これらを買うには電子部品を売ってる店、それも相当な種類を扱ってる店に行くか、RSコンポーネンツやミスミ・秋葉原の部品屋などから通販で調達するしかない。地方だと中々難しいし、電子工作に慣れてない人であれば店や部品の選別が難しい。
なので、地方に住んでたり近くに部品屋が無いところに住んでいても、PCショップで購入でき比較的簡単に手に入るPC用部品を使っての専用のUSBブラケット作成方法を紹介。ただし、最低限「PC自作」と「簡単な半田付け」ができるのが望ましいが、作業的にはそこまで難しくないので初めての人も簡単に挑戦できると思う。

まず用意するものは

  • USBブラケット
  • CD-ROMドライブ用オーディオケーブル(以下オーディオケーブル) 3本(※注)
  • 熱圧縮チューブ
  • はんだとはんだごて

など。
「USBブラケット」1000〜2000円 2ポート用

「オーディオケーブル」1本300円程度

これらはPCショップや電器屋のPCコーナーにも置いている。「USBブラケット」は最近のマザーボードを買えば付いてたりしてするが、余っていれば流用可能。
ただ、「オーディオケーブル」は(※注)とあるように買うときに注意が必要。

  • 白いミニプラグがついてること
  • コネクタにケーブル4本全てが接続されているもの

オーディオケーブルのコネクタの種類は主に3つあるので、このミニプラグが片方・もしくは両方に付いてるものでないと使えない。もし両方ともこのコネクタのものがあれば、それを買えばオーディオケーブルは2本あればいい。片方だけのものであれば3本用意する。
また、オーディオケーブルは本来3本の線があればオーディオ用として役割を果たすので、コネクタに3本しか線が繋がれていないものが多い。コネクタの口4つ全てに線が繋がってるものを選ぶとベスト(この場合、必要なケーブル数が1つ減ります)だが、見つからない場合は3つしか繋がっていないものでも簡単に加工できるのでそれでもよい。上記図も3本しか繋がってないし。このケーブル自体は、CD-ROMドライブを買うとおまけで付いてたり古いPCなどではよく使われているので、手持ちがあれば流用できる。ジャンクとして隅っこで格安で売ってる店もある。
このミニプラグであれば、今回のUSBボートに大きさ・ピン数共にちょうど合う訳である。なお、CPUファンケーブルも同じサイズのものがあるが、基本的に口が3つしかないので今回は使えません。
熱圧着チューブはホームセンター、カー用品店、100円ショップ等で売っています。

作成手順

  1. まず、USBブラケットとオーディオケーブルのコネクタ部分を切断する。ただし、オーディオケーブルの方はあんまりコネクタ寄りに切ってしまうとあとの加工が面倒になるので、気持ち長めに残る位置(コネクタから約2cm〜4cmほど)で切断。USBブラケットの方は、ケーブルの方がメインなのでコネクタのすぐ近くを切ってよい(下図の赤い部分あたりをカット)。
  2. オーディオケーブルのコネクタに線が3本しか来ていない場合、コネクタのうち2つを今回利用し、残り1つを部品取りに使用する。まず、部品取りに使用するコネクタの金属部分とケーブルの間にあるプラスティック部分の横(下図の矢印のところ)から細いマイナスドライバーでてこの原理で持ち上げながらケーブルを引っ張ると、コネクタとケーブルの接合部が取れる。この取れた線を今回使用するコネクタの、線が付いていない口に接続する。これを2本とも行う。
  3. それぞれの線の端から、5mmほどビニールをむく。
  4. 剥いた各線ごとに熱圧着チューブを通しておく(各1cm長ぐらい)。同時に、USBの太い灰色のケーブルにも一つ通しておく(5cm長ほど)。
  5. USBブラケットの線と、オーディオケーブルのコネクタ側の線をそれぞれはんだでつなげる。線の順番には注意が必要で、オーディオケーブル用コネクタの上から順に、USBブラケットの赤(VCC)→白(D-)→緑(D+)→黒(GND)をつなげていく。これをUSBブラケットの太いケーブル1本に付きオーディオケーブルのコネクタ1個と接続し、同様に2本目も行う。また、USBブラケット側のケーブルで黒が2種類あるが、これはどちらでもよい訳でない。USBケーブルの灰色ビニールを少し剥いてみて、周りのシールド(4本の細い線を保護している銀色の網状の線)から伸びてる方ではなく、中から通じる細い方の黒線を繋ぐ。

    このときの注意。それは、オーディオケーブルのコネクタの「向き」。PCA-6154では作った2つのコネクタを向かい合わせでつなげるのだが、コネクタは片面が平面だが片面には凹凸がある。さらにPCA-6154のポートはどちらも上部のピンが「VCC」なので、同じ向きで同じ順番に線を繋いでしまうと、ポートに刺すときコネクタ同士が干渉して刺さりにくくなる。なので、繋ぐ線の順番はそのままでコネクタは「1つは表向き・もう1つは裏向き」にして繋げるとよい。もしくは、コネクタの突起部分をヤスリで削るなど・・・文章だと説明が難しいので、実際に刺したとき考えてもよいです。
  6. 全ての接続が完了したら、それぞれの線に通しておいた熱圧着チューブをはんだの接続部分が隠れるように移動させ、ドライヤーを当てると縮んで圧着されます。
  7. 各線圧着させたら、灰色ケーブルに通しておいた熱圧着チューブをこの部分に移動させ、同様にドライヤーを当てて縮ませ圧着させます。
  8. 完成!

並べると、大きさの違いがよく分かります。

これを最初の写真にあるUSBポートに接続し、うまく刺さればとりあえずOK。PCを立ち上げて、USB機器を何か取り付けて認識されれば完成です。(この時試すUSB機器はマウスなどがよい。配線を間違えたり、作成したコネクタの刺す向きを間違えた状態でUSBメモリなどを刺してしまうと、最悪データが消えてしまう可能性があるため。)


部品単位で買ってくるより多少コストはかかるかもしれないが、比較的手に入りやすい部品でできるので簡単に取り組めれるでしょう。